2004/04/10(土) 03:20
2年目の回想記 ベッドの中の日々

「昔はさぁ、公務員になりたくて勉強してたんだけどね〜
 あきらめちゃったよ、ハハハハ、、、。」

選択を変えていたら、もう少し違う道を探していたら、
このセリフを20代前半でもなんのこだわりもなく言えていたかもしれない。
でも実際はそうじゃなく、社会と隔絶、断絶してなんの進歩もないまま日々過ぎて行った。

東京から地元へ戻り、自宅に荷物を運び勉強態勢を整えて自室で勉強。
ビデオやカセットテープでの教材を流しては試験のカウントダウンの音を聞きながら
勉強をしていた。日によっては13時間とか。
自室にはネット環境も無かったので、それなりに勉強を頑張っていたように思う。
卒業式の為にデジカメを買い、慌しい再上京をするも感慨にふける余裕も無く、
すぐに帰ってまた勉強をしていた。
やってもやっても数字や少しのヒネりで不正解を出し続ける日々。

自宅のネットができるリビングでサイトを見ると、
知能系?数的を気分転換にして勉強しました〜なんて記述があったけど、
当時の自分には公務員試験に関連する科目を「勉強すること自体」が苦痛だった。
じわじわと毒が効いてくるように自分が腐っていく気がした。

何の組織にも属さない状態での生活。

社会上の非生産者。

無職。

引きこもり。

可哀想な境遇の人。

ベッドの中では記憶に浮かぶ同級生達が皆社会人として、あるいは学生として
人生を真っ当に生きている中、自分はレールからしかもその列車の状態もひどく不恰好な態勢で
外れてしまったということを痛感していた。

勉強のペースは乱れ、やらなくてはいけない量を全くこなせず、
ネットオークション、デジカメ、漫画に逃げる日々。
まるで大学浪人の末期の再現だった。
もう気づいていたのかもしれない、元の本来のダメ人間に戻ったことを。

でも今更ムダだった。
民間就職活動の経験も全く無かったことがそれに拍車をかけていた。
渡れない橋を、歩けない道を、落とし穴の真上を歩こうとしていた。

大学不合格のあれだけのショックですら、
人間を変えるまでには至らなかったのかもしれない。

それでも勉強はしてたと思う。効果的だったかは別にして。
ただ去年あっさりとあきらめたことや、その後すぐに勉強を再開しなかったことは
後悔したが。

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